いけすかない貴方へ 10title


なんとなくREBORNで攻めてみる。
お題は【unskillful】さまより、『いけすかない貴方への言葉』です。


01 愚かしいにも程がある(スレツナ+獄)


「実は人を殺したのは初めてじゃないんだ」
「え…?」
「うん。だから初めてじゃないんだ。ごめんね」
「じゅ、十代目!?嘘でしょ、あなたは…」
「それ以上言うなよ。獄寺くん。君がどんな風にオレのことを見ていたのか知ってるけど…オレは聖人でもなんでもないよ?」
「…ッ」
「…ほんとに、ごめんね」


02 つぎはぎの悪意(10 years after/スレツナ+山)


「馬鹿だろ」
「馬鹿じゃねーよ」
「…まぁ、ホントいうと、いつか絶対山本はキレると思ってたよ」
「そっかぁ?自分じゃ分かんねーけど」
「どこの誰だよ、突発的に自殺しようとしたのは?」
「あははは!そーいやそんなこともあったなぁ」
「…まぁいいや。山本、分かってると思うけど、殺しまくっていいよ。…殺しなよ、自分自身を、ね」
「…オレは他人を殺すことで自分を殺す」
「せいぜい殺せば?オレのためにね」


03 明日の天気は雨ですよ。(ツナ+ハル+獄)


「雨ぇ!?うそ、マジで!?」
「ホントですよ、ツナさん。天気予報見てなかったんですか?」
「え、じゃあどうすんの!?海は!」
「入れませんねー」
「来た意味ないじゃん!」
「大丈夫です、十代目!オレがなんとかしますから!」
「天気を獄寺くんがなんとか出来るわけないだろー!?」


04 悪寒のもと(ツナ+山+獄)


「?…なんか寒くない?」
「え?いや全然?」
「そっか…山本がなんも感じないんなら…気のせい、かな?」
「今日は獄寺はどーしたんだ?」
「獄寺くんはね、急に風邪引いたらしくて休むんだって」
「…へー…ところで、ツナ、あのビルの陰にいるマスク付けてサングラス掛けて首に真っ赤なマフラー巻いて、こっちの様子を伺っているのって誰だろーな?」
「…!まさか、ご、獄寺くん…!?」


05 「それは何の真似?」(10 years after/スレツナ←獄)


「なんの真似?獄寺くん?」
「あなたは、オレがこうでもしなきゃ分かってくれないんでしょう、オレの気持ちなんて!」
「…だから組み伏せるの?そしてどうするの?犯すの?君に出来るの」
「だって…」
「だってじゃないよ。酷いよね、最低。力ずくで押さえつけようとするんだろ、オレを」
「そんなことをしたいわけじゃない!オレは知ってほしいだけです、貴方にオレの気持ちを」
「知ってるよ?オレが大事なんでしょ?でもね、答えることは出来ないんだよ、獄寺くんの気持ちには。分かってるだろ?オレはボスだ。誰のものでもあって、誰のものでもない」
「ッ…!あんたは結局、そうやって自分ばっかり守って、自分が一番大切なんでしょう!!」
「…クス。当たり前だろ?オレが一番愛しているのはオレ自身。…他のやつらは二の次だね」
「ちくしょ…!!」
「…んっ!」

荒々しくツナの唇を奪うと、獄寺はツナは突き放し乱暴にドアを開けて出て行った。
ツナは疲れたように息を吐き、自分に唇に手を当てて目を閉じた。

「……自分すら愛せないで、守れないボスが、どうやって他人を守れるって言うんだよ、獄寺くん…?」


誰も聞かれることなく呟いた。


06 偽善者(10 years after/黒ハルからみた京子への)京子さん好きは読まないでね!


偽善者。
私は実は京子さんを見るとそう思ってしまうことがあります。
あの人はツナさんに愛されています。
それがどんな愛かは知りません。

京子さんはにこにこと笑ってツナさんの隣にいます。

では、私の居場所はどこでしょうか?
私はツナさんの後ろに影のように付き従い、また、必要なときには前に立ち…そして、隣に並ぶ。

彼女はなにも知りません。知らされません。
未だにツナさんはアクション映画の撮影をしていると思っています。

本当に死んでいる死体を見たとき、彼女は「わぁ、痛そう…」と驚いたようにいいました。
はっきり言います。
私はその時京子さんに恐怖さえ感じました。
この人は現実を見ていない。
自分に都合のよい夢のような世界に生きている人だと。


だから彼女はどこまでも偽善者なのです。





07 はいってくるな(ツナ+スレツナ)


はいってくるな!オレの中に!
オレは嫌だ。誰がマフィアになんかなるもんか!


――無理だよ。
認めろって、お前にはマフィアの血が流れてるんだ。
何人もの人間を殺した男達の。

そう、ボンゴレを築くために…殺人者の血が。



嘘だ嘘だ嘘だ!オレは信じない!(例えソレが真実だと、頭の隅で分かっていても!)


――否定するのは構わない。けれど真実は変わらない。
一生マフィアの影は付いて回る。人を殺す血は付いて回る。
ほら、思い出せ。



銃弾を打ち込まれるたびに、身体の中が熱く燃える。
活性化する。暴れたいと叫ぶ。


――改めて感じろ。
是が、お前が生まれて背負った道の根源だ。



さぁ、の道を行け。
さぁ、血の道を逝け。



08 そんなお綺麗な手でわかるはずない(ツナ←リボーン)


「ほんっとに容赦ないな、リボーンは…」
「オレは格下相手は相手にしねーんだ」
「はいはい。格下ねぇ…じゃあ、オレも格下ってことだよね?」
「……ああ」
「ん?なにその間は」
「別に。てめぇはいつまでサボってやがる。まだそのページの問題終わってねーだろ」
「う、…待ってよ。ランボが…」
「ランボはどーでもいい。お前はオレの言うことが聞けねーってのか?」
「誰もそんなこと言ってないだろ!?銃を向けるな!…ったく、なんでオレの周りのヤツラはみんなこんなに攻撃的なんだろうなー…」
「オレは十分やさしいだろーが」
「……」


早く、綺麗な手を血で汚せ。
そしてオレは汚れたお前に膝を折る。


――遠く夢見る唯一のボスへ。



09 僕を絶望へたたきこむ声(10 years after/スレツナ+フゥ太)


「フゥ太、頼みがあるんだ、コイツを探してくれないか?」
「コイツって…」
「ああ、……京子を殺した主犯格だ」
「…分かった。それでどうするの、ツナ兄は」
「なに言ってんだよ、決まってるだろ?……オレが自ら殺しに出向くのさ」


いつか来る日と分かっていても。
貴方の手を赤く染めたくはなかった。


10 仕向ける男(雲雀+スレツナ)


「ねぇ、君は僕のことをどう思っているのかな?」
「…別に」
「じゃあさ、僕がもし君が欲しいって言ったら君はどうするの?」
「オレなんかに興味あるんですか、雲雀さん」
「うん。君も、君の周りの人間も面白いからね」
「で、一番に興味があるのがリボーンでしょ?」
「そんなことないよ?的を射るには馬を射よだっけ?僕にとって一番興味があるのは君だよ?」
「本気で言ってるのかどうか分かりませんが…まぁ、オレとしては雲雀さんは好きですよ。獄寺くんみたいにオレに迷惑をかけるわけじゃないし…」
「なんだ、じゃあ僕達両想い?」
「はは。そうみたいですね?」
「……じゃあさ、僕のものになる?」
「雲雀さん。それにはまず、オレの周りの馬達をどうにかして下さいよ」
「ふーん。…ようするに、君の周りの連中をかみ殺してイイってことかな?」
「ええ…オレがホントに欲しいならね」
「ワオ!君は怖いね、僕まで操ろうとしてるでしょ?」

いいや、オレは導いているだけだよ?




終わり。お粗末です。REBORN小説真面目になんか書きたいな。

(ほんとはweb拍手で使おうと思ったんですが(なので超短文sss)、それすら面倒になったので普通に)
(まぁ、ネタっぽいので、加筆修正レベルアップで、ちゃんとしたssになる可能性も捨てきれないのがいくつかちらほら。特に02が私としましては結構な十年後山ツナのポイントなので!ほかにも色々と場面だけ抜き出したっぽいからなー…ちゃんとした文にしたいな、とちょっとは思います)